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元日の能登を襲った震度7の地震は、日本中を震撼させました。大きな揺れのあとに続いた津波、火事、土砂崩れ。何を見ても、どこを向いても信じられないような光景ばかりで、胸がふさがれたような息苦しさを覚えたまま、現在に至っています。

地震から数日後、ようやく電話がつながった志賀町在住の女性は、「おかげさまで、家族はみんな無事でした」と、明るい声を聞かせてくれました。揺れはひどかったけれど、いちおう家は壊れずにすんだ、水は出ないけど、給水車が来てくれている、消防署勤務の夫はもっと大変な地域へ出かけている・・・。以前と変わらない優しい口調にほっとしながら、それでも言葉の端々に表れている苦労の翳りに、何もできないもどかしさを感じながら耳を傾けていました。

「いちおう」家は建っている。

「水は出ない」けど、生活できないことはない。

「もっと大変な地域」を考えれば、恵まれていると思う。

こうした思いを抱えて暮らしている人が、石川北部の町々には多いことと思います。

絵本は、人と人とをつなぐもの。思いを共有することができるもの。

松居先生からそれを繰り返し教えていただいた私たちは、「思いの共有=共感」を大切にしようと活動を続けています。

 幸い小松に大きな被害はありませんでした。それでも個々の苦労はありますし、被災地からいらした方々にお会いすることもあります。そんな地域に拠点を置くものとして、この大きな災害を共に見聞きし、「共感」することでつながっていきたい。そう思います。私たち1人1人が見聞きしたことを伝え、話し合い、地震後の在り方についても考えていくことができればと願っています。




(1月31日現在 金沢に隣接した内灘町の一部の地域の被災状況)









新しい年を迎え早10日が過ぎました。

新年早々石川県では大きな地震にみまわれ特に能登半島方面では大変な被害が出ています。

私たちの活動拠点である小松市でも大きな揺れがありそれに伴う被害が出ていると聞いています。被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

本日今年初めてのミーティングがありコレクションやメンバーの状況確認ができました。

幸いなことにコレクションには何の問題もなく、またメンバーもみな大きな被害もなく元気で過ごすことができております。

この度の発災では各方面の方々からご心配やお見舞いのご連絡をいただきました。本当にありがとうございます。日常の生活が送れることは決して当たり前ではないと肝に銘じつつ、日々を大切にし今年も活動を続けていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


この秋の企画の最後は2回の講演会でした。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

10月28日(土)は第8回タイサンボク講座が開催されました

昨年に引き続き公立小松大学学長 山本博氏をお迎えしました。

昨年は時間が足りずに最後の方は駆け足でのお話になってしまいとても残念でしたが、

今年はより楽しくわかりやすく、山本氏のオデッセイを最後まできっちり聞くことができました。

また、小松の学問所であった集義堂の話から、小松の教育についてのお話があり、現在の公立小松大学は集義堂と共通するところがあるとお考えだということでした。

近代医学のお話の中で天然痘の種痘が小松に導入されたお話など興味深かったです。


人生の一番いいもの それは母親です。

これが山本氏の人生の結論ということでした。






11月3日(祝・金)は元福音館書店編集者・古川信夫氏をお迎えしました。

「希代の出版人・松居直~その原点と到達点」というタイトルで、松居氏の行ってきた様々な仕事をお話していただきました。

松居氏の原点は京都で様々な体験をしたこと、本物にふれてきたこと、それがこれまでの絵本作りに活かされており、優れた絵本が作り続けられたとおっしゃっています。

学生時代、フィールドワークに興味を持たれたことから様々な土地を歩き、そこで現在ならば博物館でしかみることのできない本物の絵巻物を目にした経験などはそれまでになかった絵本作りのヒントになっているとのことでした。

松居氏が残した絵本をこどもたちに手渡し、こどもたちがさまざまな体験していくことが大切なことだとあらためて思いました。







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