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更新日:7 日前

『あさいち』が復刊されるとのご報告をさせていただきましたところ、早速『あさいち』への投稿がありました。ぜひ皆様にもお読みいただきたく投稿者のご了解を得てこちらに掲載させていただきました。輪島での「朝市」を体験したからのこその思いを共感していただければ嬉しいです。

投稿者ご本人による画像 (絵=大石可久也 かたり=輪島の朝市の人びと 福音館書店)



福音館書店が「かがくのとも絵本」シリーズ「あさいち」を復刊することを決めたとのニュースを知りました。確かあるはずと思い、自宅の本棚を探すと…あった! 1980年1月1日発行、月刊予約科学絵本「かがくの友」通巻130号「あさいち」 え=大石可久也 かたり=輪島・朝市の人びと

見開きにみずみずしい菜っ葉を渡す人の手と買い求める人の手、ページをめくる度に懐かしい被災前の穏やかな風景が描かれていて、思わず胸が熱くなります。家族で、また遠来の友人を連れて何度も何度も訪れた、私の自慢の能登半島…。

折り込みふろくの中に、市「労働」の展示場 ―市とスーパーマーケットのちがい―と題した、当時の「編集部」の文が載っています。

狭い通りの地べた両側に延々とくりひろげられる市を、左右から聞こえてくるステレオ効果の売手の呼び声にひきずられて歩きますと、まるで絵巻物を見ているような目くるめく世界です。と始まり…、「こうてくだ」と呼びかけているのがみんな、その商品の生産者なのです。自分がとってきた海産物、自分が種をまき育てた農作物を所せましと並べているのです。「海のかおり」「土のにおい」のほかに、それらのひとつひとつを産みだした人びとの「労働のいぶき」が、ここには充満しているようです。と続きます。

―中略―

そして最後に、市は「労働の展示場」であるだけでなく、「人びとのいこいの場」「情報交換の場」でもあります。 まさに売る楽しみ、買う楽しみ、おしゃべりの楽しみです。よく、子どもが庭先で遊びながら、縁側の大人の茶飲み話を、聞くともなく聞きながすでもなく聞いていたりするように、この絵本の文を聞いてくれればと思います。と締めくくってあります。

―一部折り込みふろく抜粋―

日々の生活と生業が最も密着した形で残る市がここにはあります。一度訪れた人びとが、思わず「第二のふるさと」と口にしてしまうほどの懐かしさと、温かさと、愛らしさ…、伝えていきたい大切な文化が「輪島のあさいち」にはあるのです。  

 

更新日:2月15日


            (絵=大石可久也 かたり=輪島の朝市の人びと 福音館書店)


福音館書店より1980年に刊行された、かがくのとも絵本『あさいち』がこのたび復刊されます。


この絵本に描かれた輪島の朝市は今回の能登地震による大規模な火災で現在はその姿を目にするできません。ですが、3月23日、朝市を運営していた皆さんが金沢市の金石地区で「出張朝市」をすることに決まりました。

「朝市の灯を消さない 名前を無くしたくない」という思いから金石町商工振興会や石川県漁協金沢支所などが協力し「出張輪島朝市金石プロジェクト」を立ち上げたそうです。

嬉しいことですね。能登が復興し輪島で朝市が開催されるまで、朝市の皆様の力を信じ応援していきます。


この絵本の利益は能登半島地震災害義援金として福音館書店さんから日本赤十字社へ寄付されるとのことです。ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。





元日の能登を襲った震度7の地震は、日本中を震撼させました。大きな揺れのあとに続いた津波、火事、土砂崩れ。何を見ても、どこを向いても信じられないような光景ばかりで、胸がふさがれたような息苦しさを覚えたまま、現在に至っています。

地震から数日後、ようやく電話がつながった志賀町在住の女性は、「おかげさまで、家族はみんな無事でした」と、明るい声を聞かせてくれました。揺れはひどかったけれど、いちおう家は壊れずにすんだ、水は出ないけど、給水車が来てくれている、消防署勤務の夫はもっと大変な地域へ出かけている・・・。以前と変わらない優しい口調にほっとしながら、それでも言葉の端々に表れている苦労の翳りに、何もできないもどかしさを感じながら耳を傾けていました。

「いちおう」家は建っている。

「水は出ない」けど、生活できないことはない。

「もっと大変な地域」を考えれば、恵まれていると思う。

こうした思いを抱えて暮らしている人が、石川北部の町々には多いことと思います。

絵本は、人と人とをつなぐもの。思いを共有することができるもの。

松居先生からそれを繰り返し教えていただいた私たちは、「思いの共有=共感」を大切にしようと活動を続けています。

 幸い小松に大きな被害はありませんでした。それでも個々の苦労はありますし、被災地からいらした方々にお会いすることもあります。そんな地域に拠点を置くものとして、この大きな災害を共に見聞きし、「共感」することでつながっていきたい。そう思います。私たち1人1人が見聞きしたことを伝え、話し合い、地震後の在り方についても考えていくことができればと願っています。




(1月31日現在 金沢に隣接した内灘町の一部の地域の被災状況)








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