1926年京都出身。近江商人の家系を引き、洋画家須田国太郎を叔父に持つ。

 幼少時より、父の影響で上村松園や竹内栖鳳らの作品に触れ、日本画の線の確かさに強い印象を受ける。また、当時購読していた「コドモノクニ」を繰り返し読んでもらった経験から、ことばのリズム、「調べ」の美しさを心に刻んで育つ。

 

 民俗学に傾倒した中学(旧制)時代を経て、同志社大学法学部に入学、今江祥智と出会う。

 同じころに出会った金沢出身の佐藤身紀子によって、身紀子の父佐藤喜一を紹介され、経営していた福音館書店に編集者として入る。その後身紀子と結婚、正式に福音館書店を始めた岳父のもとで、編集長として辞書や雑誌の編集にあたる。

 1953年「母の友」創刊。

 1956年「こどものとも」創刊。

 堀文子や秋野不矩、佐藤忠良ら美術界を牽引する存在を、絵本の世界に引き込む一方、安野光雅、堀内誠一、いわさきちひろら無名の画家を次々に発掘し、世に送り出した。

 ことばの面では、石井桃子や瀬田貞二らの豊かな語彙力、底を流れる韻律の美しさに深く共鳴し、やさしくやわらかく、そうして確かな描写の物語を大切にした。

 また、海外の作家との交流も盛んで、ブルーナやフィッシャー、ホフマン、ラマチャンドランらの作品をいち早く日本に紹介した人としても知られている。

 社長、会長、相談役として福音館書店の絵本出版に携わるだけでなく、IBBYやブックスタートの活動にも中心的な存在として関わるなど、活躍は多岐にわたって現在に至る。

 空とこども絵本館には創立から関わり、顧問として活動を支え続けている。

 著書多数。

 月刊絵本は、「コドモノクニ」「キンダーブック」のような絵雑誌の出版がはじまりです。

 松居氏も子どもの頃、この二つの絵雑誌を読んで育ち、特に「コドモノクニ」から強い影響を受けたと語っています。寝る前にお母さんが読んでくれた「コドモノクニ」は、美しい絵と言葉で、感じる、楽しめる想像力を刺激し、松居氏の審美眼を育てていきます。

 長ずるにつれ日本画に親しみ、古典文学や民俗学にも深い関心を寄せた氏は、同志社大学卒業後、福音館書店の創設に参画し、編集に携わります。

 そうして、小辞典出版を経て、「キンダーブック」のような保育絵本はあっても本格的な物語絵本はまったくない現状に可能性を見出し、

「月刊絵本 こどものとも」を創刊します。

 

 

① 今までの絵雑誌は一冊に数人が絵やお話を描いてるが、「こどものとも」は一冊にひとつのお話とする。

② 「こどものとも」は月刊で物語絵本、しかも創作で、できるだけオリジナルなストーリーにする。

という方針のもとに作られた月刊絵本は、世界に類を見ない画期的なものでした。

 この「こどものとも」からは、数々の傑作絵本が生まれ、多くの作家が育っています。

もし松居氏が「こどものとも」をつくっていなければ、日本の絵本は今とは違う形になっているか、日本の絵本の発展はもっと遅れていたのではないでしょうか。

*メンバーが勝手に作りました

<活動拠点> 小松市立空とこども絵本館ホール  夢の本棚

〒923-0918 石川県小松市京町19-5  TEL 0761-23-0033