top of page


「見せる絵」ではなく「語る絵」を
絵本の絵っていうのは 「見せる絵」ではありません。 「語る絵」です。 でも、最近の絵本は絵を見せるだけで、 物語はちっとも伝わらないってことが多いです。 絵を見た途端に物語は忘れてしまうみたいな、 物語の印象が残らない。 日本の60年代、70年代の絵本というのが、...
2022年2月25日


日本語の調べや響きを伝える
大人は、 だいだい子どもに 言葉を教えようとします。 特に、意味を教えようとします。 そうじゃなくって、 言葉の一番本質的な 「調べ」だとか「響き」だとか、 そういったところが伝わらないと気持ちが伝わらない。 生き生きとして来ないんですね。 ですから、 絵本は...
2022年2月24日


文字には書いていないことが絵にあふれている
絵本の中には、 文字になってしまっている 「言葉の世界」と 「絵の言葉の世界」と2つの世界がある。 それをしっかりと受け止めていかないと、 子どもの「絵本体験」はできないんです。 耳から入ってくる言葉と、 目で見る言葉とが重なってる。 全く一致してる部分もありますけど、...
2022年2月23日


自分の声で語りかける
子どもたちに 「本を読んでやる」と考えないで、 「自分の声で言葉を語りかけていく」と同時に、 「絵を読ませるように本を開けていく」 ことをやっておりますと、 子どもは、 言葉の面白さとか 言葉の力とかを 理屈を超えて体験できる。 やがて大きくなって、...
2022年2月21日


豊かな言葉で豊かな心を
絵本は 人間の心に 非常に関わりがあり 人間の心を豊かにする。 なぜ心が豊かになるか。 言葉が 豊かになるからです。 素晴らしい言葉ってのは、 人間の気持ちを刺激して 人間の気持ちを生き生きとさせる。 そこに喜びがある。 これが生きる力です。...
2022年2月20日


どれほど生きる力を持っているか
言葉があるから 人間は 生きていくことが出来るんです。 その生きる力の 言葉が 今どんどん衰えて 行ってるわけですから 子どもたちが どれほど生きる力を持ってるかは とても疑問です。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2022年2月17日


読み手と聞き手の間に橋を架ける
本を 子どもが喜んだ時には、 子どもの中に一番残るのは 「読み手」なんです。 絵本は 「作者」のものではありません。 絵本は 全部「読み手」のものです。 物語が心の中に残ってる。 これが 絵本の意味なんです。 絵本は 「読み手」と「聞き手」の間にある...
2022年2月16日


外国の子どもたちに文化体験を
日本が いつも輸入する ばっかりじゃなくて 日本の文化を知ってほしいと 文学だとか絵画だとか現物を 外国の子どもたちに 子どもの時に 体験してもらう地盤を 作っていくことが とても大切だと考えていました。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2022年2月15日


子どもの心を躍らせる言葉
子どもは 言葉と絵の方から 自分の中で イメージを膨らませていって 自分で読んでます。 声には出しませんけど 自分で読んでます。 それが 想像力というものなんで それを大切にする方が いいんじゃないかと思います。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2022年2月14日


外国の本格的な物語絵本を翻訳
「こどものとも」を編集している頃から、 私は外国の絵本を 翻訳して出版しなければ、 日本の絵本界は 発展して行かないんじゃないか と思うようになったんです。 そして、外国の絵本が、 日本の絵本にはとっても及ばないほど 素晴らしいものがたくさんあるってことを...
2022年2月12日


日本の本を海外で出版する私の夢
日本(福音館書店)の本は 相当海外で翻訳されてるんです。 現在804冊かな。 41言語出ております。 ですから 海外の人は 相当日本の本を読んでる。 それが 私の夢でもありました。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2022年2月11日


異文化が浸透してい く のが良い
『スーホの白い馬』が出た時に、 日本で一番大きな本だったんです。 しかも、横長の本です。 本屋さんには「本箱に入らない」と叱られましたが、 モンゴル大使の方が「日本でモンゴルに関する本の中で 一番読まれています。ありがとうございました」 とおっしゃって下さったんです。...
2022年2月10日


子どもの心に残る本を
私の編集方針の一つに 「役に立つためになるだけの本は作らない」 というのがあります。 科学の本であっても 面白く楽しい本を 子どもの心に残る本を 作らなければ 知識も情報も残らないんです。 「松居直コレクションプロジェクト会報より
2022年2月9日


ス トーリーの向こうにある世界へ
ここ2、3年、 ファンタジーばやりです。 私が見てると、 ストーリーだけ読んでる。 ストーリーだけでは、 ファンタジーは読めません。 ファンタジーは、 ストーリーの向こうにある世界なんです。 そこで起きるいろんな物語や 登場人物の感情とか、 普段私たちが...
2022年2月8日


言葉の体験を豊かに
人間が 語りかけるっていう言葉の中には 人間の気持ちがちゃんと通じます。 機械を通しての言葉は 気持ちは通じないですね。 その人のほんとの気持ちってのは わからないです。 読書は 大切にされてるけれども それまでの 言葉の体験が貧しいから 本格的な読書ができない。...
2021年10月9日


ス トーリーだけを読んではいないか
読んだ文章の世界の中に、 言葉の世界の中に どれほど深く入り込んでいけるかということが 「読書」ですが、 最近非常に貧しくなっております。 本の言葉の世界に入り込んで、 そこで 自分のいろんな気持ちが どういうふうに動くか、 あるいは 共感できるか反発をするか。...
2021年10月8日


子どもをびっ く りさせて引き込む
子どもを びっくりさせたらこっちのもんです。 びっくりしたら 子どもは その本に 物語に興味を持つんです。 大人は だいたい常識とか 既成概念で 絵本を見ますけど 子どもは 全然ありません。 見て面白かったものが描いてあると 子どもは その中へ入っていく。...
2021年10月8日


言葉で全部絵を描く アンデルセン
アンデルセンの原作を 読めば読むほど 絵本にはならないんです。 なぜか。 アンデルセンは 言葉で全部 絵を描いてあります。 普通なら 挿絵になるところを普通なら 書かないだろうと 思うようなところまで言葉にしてる。 絵の入る 余地はありません。...
2021年9月29日


紙芝居は絵本とは違う文化
紙芝居は、 絵本とは全く違う文化です。 あれは芝居です。 ですから、台本なんですよね。 絵本は 散文が中心です。 紙芝居の場合は、 セリフを書いてあるんですから、 演じることです。 芝居だから 演じなきゃいけない。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2021年9月28日


イメージを膨らませて
子どもは 言葉と絵の方から 自分の中で イメージを膨らませていって 自分で読んでます。 声には出しませんけど 自分で読んでます。 それが 想像力というものなんで それを大切にする方が いいんじゃないかと思います。 「松居直コレクションプロジェクト会報」より
2021年9月27日
bottom of page